この記事を読んでいるあなたは、
- ピンホールが何なのかについて知りたい
- ピンホールを見つけた場合の対処法を知りたい
- ピンホールは放置して大丈夫なのかを知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「ピンホール(気泡)とは何なのか、放置して大丈夫かや原因や対策」などをお伝えしていきます。
ピンホール(気泡)とは
外壁塗装におけるピンホールとは、外壁の塗膜表面にできるぽつぽつとした小さな穴のことです。
穴のサイズは1ミリ以下~数ミリ程度とさまざまで、放置するべきではないものと、そのままにしておいても問題ないものがあります。
注意したいのは、壁面全体に数ミリ程度のピンホールが多数発生しているケースです。
ほんのわずかな穴から雨水が入りこんで外壁を傷める可能性があるので、気づいたら早めに施工業者に相談しましょう。
ピンホールを放置するとどうなる?
ピンホールをそのままにしておくと、次のようなトラブルが起こる可能性があります。
- 見た目が悪くなる
- 塗膜が劣化する
- 外壁が劣化する
外壁塗装をしてきれいにしたはずなのに、表面にぽつぽつとした穴があいていると、どうしても見た目が悪くなります。
またピンホールはわずか数ミリ程度の穴ですが、そこから雨水がしみ込むと塗膜や外壁の劣化につながる恐れがあるので注意が必要です。
塗膜の内部にしみ込んだ雨水は、塗膜の浮きや剥がれを引き起こして塗膜を劣化させます。
雨水が外壁内部にまでしみ込んでしまうと、外壁を傷めたり内部結露の原因になったりする可能性があります。
最悪の場合、建物そのものに悪影響を与えることがあるため、ピンホールを見つけたら放置せずに塗装を依頼した施工業者に連絡しましょう。
ピンホールは施工不良?
ピンホールが1つ、2つ程度ではなく無数にできてしまうのは、施工不良が原因であるケースがほとんどです。
施工不良としては、
- 塗料の扱い方を間違えている
- 乾燥時間が足りない
など、職人の作業内容に問題があったために発生したと考えられます。
ピンホールができないようにするには、外壁塗装のすべての工程をひとつひとつ正しく丁寧に行うことが大切です。
外壁塗装で失敗しないためにも、知識と経験が豊富な信頼できる塗装業者に依頼しましょう。
外壁塗装でピンホールが発生するタイミング
外壁塗装でピンホールが発生するのは、工事完了からおよそ1週間~10日前後のタイミングです。
ピンホールができるのは塗膜が乾燥していく過程であり、塗装直後ではありません。
塗料の種類や天候などにより完全に乾くまでの期間は異なりますが、塗膜は工事完了後も乾燥し続けています。
つまり、工事が終わった時点で外壁にピンホールが見られなくても、乾燥する過程でピンホールが発生する可能性があるのです。
外壁塗装工事が終わってから1週間~2週間程度は、外壁表面をよくチェックするとよいでしょう。
外壁塗装の施工不良でピンホールが発生する原因
施工不良によって外壁にピンホールが発生する原因には、次のようなものがあります。
- 塗料が乾く前に重ね塗りを行った
- 塗装前の下地処理が不十分だった
- 塗料の希釈率が調整できていなかった
- 塗料の塗布量が適切でなかった
- 塗装をした日の気温が不適切だった
- 塗料に不純物が入っていた
- 塗装器具が適切でなかった
ここではピンホールの原因と注意したいポイントについて説明していきます。
塗料が乾く前に重ね塗りを行った
ピンホールができてしまう原因のひとつに、塗膜を十分に乾燥させずに重ね塗りをしたことが挙げられます。
外壁塗装では、下塗り、中塗り、上塗りというように重ね塗りをするのが一般的です。
しかし、塗膜が十分に乾燥する前に重ね塗りをすると、塗膜の中の水分や有機溶剤が遅れて蒸発するため、上から塗った塗料に穴があいてしまうことがあります。
乾燥時間が足りないまま重ね塗りをすると、穴があくだけでなく塗膜が剥がれるなどの不具合が出やすいので注意しましょう。
外壁塗装後の不具合を防ぐためにも、塗料の種類や天候などに応じて適切な乾燥時間を確保することが大切です。
塗装前の下地処理が不十分だった
塗装工程の前の下地処理が十分に行われていない場合も、ピンホールが発生しやすくなります。
下地処理とは、高圧洗浄や表面のひび割れ・穴の補修、ケレン作業などを行い、塗料を密着させるために外壁表面を整える重要な工程です。
下地処理をいい加減に行うと外壁表面にゴミやひび割れ、穴などが残ってしまい、ピンホールができやすくなります。
ピンホールのない美しい仕上がりにするには、下地処理の工程で汚れやホコリなどをしっかり除去し、穴やへこみ、ひび割れを埋めておくことが大切です。
見積もりの内容に下地処理について記載があるか、事前に確認しておくとよいでしょう。
塗料の希釈率が調整できていなかった
使用する塗料を正しい希釈率で調整できていないことも、ピンホールが発生する原因のひとつです。
外壁塗装に使う塗料の多くは水やシンナーで薄める必要があり、塗料の種類ごとに希釈率(何%に薄めるか)が決まっています。
そのため、塗料を正しく調整せずに塗装してしまうと、気泡が発生してピンホールができやすくなるのです。
また、希釈率を塗装作業の際の気温や湿度などに合わせて調整すること、希釈した塗料を使用可能時間(可使時間)内に使用することも重要なポイントになります。
塗料を適切な割合で希釈して「可使時間」内に塗装するなど、職人に正しく丁寧な作業を行ってもらうことが大切です。
塗料塗布量が適切でなかった
塗料の適切な塗布量を守っていないこともピンホールの原因に挙げられます。
塗料は種類ごとに「規定塗布量(1㎡あたりに使う塗料の量)」が決まっていて、缶などに記載されているのが一般的です。
この規定塗布量を守らずに使用すると、塗膜が適切な厚みに仕上がりません。
薄すぎる塗膜と厚すぎる塗膜、どちらもピンホールが発生しやすくなります。
ピンホールを防ぎ、塗料の本来の性能を発揮させるには、塗料の種類ごとの「規定塗布量」を守ることが大切です。
塗装をした日の気温が不適切だった
塗装作業を行った日の気温の影響でピンホールが発生することがあります。
外壁塗装に適した気温は5℃~35℃、湿度は85%以下です。
気温5℃以下の環境では塗膜が乾きにくく、逆に35℃以上となると塗膜の表面と内部との乾燥時間に差が出やすくなります。
また、夏の暑い日に外壁塗装を行う場合は外壁下地が高温になることがあり、塗料が垂れたり塗膜内に気泡が発生したりするため注意が必要です。
気温や湿度の調整はできないため、塗装作業を行う時期を考慮する、時間帯を調整するなどで工夫してもらうとよいでしょう。
塗料に不純物が入っていた
使用する塗料にホコリや砂、ゴミ、水などの不純物が混入してしまうと、不純物によってピンホールができることがあります。
不純物の周りには空気がたまりやすく、また乾燥後に不純物が取れた場合はその部分だけ穴があくからです。
塗料に不純物が入っていなかったとしても、外壁表面に汚れや水滴などが残っていれば同じ状態になります。
不純物によるピンホールを防ぐには、下地処理を十分に行って外壁表面を整えること、塗料の扱い方に注意すること、そして塗装前に表面を再確認することが大切です。
強風などの影響でゴミやホコリが飛んでくることもあるため、慎重に作業してもらうようにしましょう。
塗装器具が適切でなかった
塗装に使う器具が合っていなかったり、器具を正しく使っていなかったりすることも、ピンホールができてしまう原因です。
外壁塗装ではローラーや刷毛、エアガン(スプレー)を使用して塗装しますが、塗料の粘度や塗装箇所などに合わせて適切な器具を選ぶ必要があります。
たとえば刷毛を使うべき箇所をローラーで塗装しても、きれいな仕上がりになりません。
また刷毛の使い方が雑であったり、エアガンの圧力調整が間違っていたりすると、塗膜に気泡が混ざりやすくなるため注意が必要です。
塗装器具の選び方や扱い方は塗膜の仕上がりに大きく影響するため、正しい方法で塗装作業を行うことが大切です。
ピンホールを見つけたときの対処法
外壁にピンホールを見つけたときの対処法は次の3つです。
- 施工業者に確認
- 保証内容を確認
- 第三者機関に相談
外壁表面にピンホールが発生していることに気づいたら、そのまま放置せずに適切に対処しましょう。
施工業者に確認
外壁の表面にピンホールがあることに気づいたら、まず施工業者に確認してもらうことをおすすめします。
ピンホールの中には補修不要なものもありますが、判断するのは簡単なことではありません。
塗装を行った業者であれば、外壁の状態をチェックして補修の必要性について判断できます。
ピンホールの大きさや数に関わらず、ピンホールを見つけたら施工業者に連絡すると安心です。
そのためにも、塗装工事から1週間~2週間程度は外壁表面をよく見ておくとよいでしょう。
保証内容を確認
外壁塗装工事の契約をした際に保証書を交わしていた場合は、念のため保証書の内容を確認しておきましょう。
保証書には保証期間や保証内容、保証対象外の内容などが記載されています。
ピンホールが保証対象であるか、保証期間内であるかなどをチェックしてから施工業者に連絡すると、スムーズに話を進めやすくなります。
注意したいのは、工事に保証がついていてもピンホールは保証対象ではないケースがあることです。
施工後の不具合や保証にかかわるトラブルを防ぐためにも、保証書を受け取ったときに内容にしっかり目を通しておくことをおすすめします。
第三者機関に相談
ピンホールを見つけて施工業者に連絡しても対応してもらえないときは、第三者機関に相談してみましょう。
個人で施工業者とやりとりするのはハードルが高いのですが、第三者機関に相談すると適切なアドバイスをしてもらえます。
主な相談先は次の3つです。
- 独立行政法人 国民生活センター
- 公益財団法人 住宅リフォーム紛争処理センター
- 弁護士
契約書や保証書などの書面、外壁の写真などを用意しておくと、相談内容を正しく伝えやすくなります。
保証書がない場合やもともと保証がついていない場合でも、まずは相談してみるとよいでしょう。
ピンホールをDIYでの対処がおすすめでない理由
ピンホールをDIYで対処するのはおすすめできません。
その理由は次の3つです。
- 保証が適用されなくなる
- 別の不具合が起こる
- 落下の危険
「DIYでやらなければよかった…」と後悔しないためにも、3つの理由について知っておきましょう。
保証が適用されなくなる
ピンホールをDIYで補修してしまうと、保証が適用されなくなる可能性があります。
外壁塗装工事の保証の対象は、施工不良など施工業者側に原因がある場合の不具合です。
しかしDIYでピンホールに手を加えてしまうと、施工不良によるものなのか故意に穴をあけたものなのか、判断できなくなってしまいます。
ピンホールの発生原因が施工不良であり、保証範囲に含まれている場合は、施工業者が無償で再塗装などの補修を行ってくれる可能性が高いです。
そのためにも、ピンホールを見つけたらDIYで補修を行うのではなく、まず施工業者に相談するとよいでしょう。
別の不具合が起こる
ピンホールをDIYで補修すると、別の不具合の発生や取り返しのつかない失敗につながる恐れがあります。
ピンホールの補修には専門的な知識と技術が必要であり、そう簡単に補修できるものではありません。
間違った方法で補修すると、ピンホールが再発したり塗膜の剥がれを引き起こしたりする可能性があるので注意しましょう。
万が一DIYでの対処に失敗して外壁の劣化がひどくなると、補修のための高額な費用が発生することも考えられます。
別の不具合を起こさないためにも、初めから施工業者に相談すると安心です。
落下の危険
ピンホールをDIYで補修する際に、高いところから落下する恐れがあります。
ピンホールは外壁の下の方ばかりに発生するとは限りません。
はしごを使わなければ作業できないような高い位置にピンホールが発生することもあります。
高いところで慣れない補修作業をすると、誤って落下する可能性があるため大変危険です。
ピンホールの補修はDIYではなく、プロの業者に依頼することをおすすめします。
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今回は、ピンホール(気泡)とは何なのか、放置して大丈夫なのかや原因や対策などを解説しました
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